今回は、ディズニーのシンデレラとグリム童話の灰かぶりのストーリ上で異なる点を比較します。ここでは、ディズニー版のシンデレラよりグリム童話のストーリーの一部分に多くふれます。
ディズニーのシンデレラについてはこちら
さて、グリム童話のシンデレラこと「灰かぶり」でも大体の話の流れは同じですが、残酷な要素が入っています。それでは、私がディズニー版とは異なると思った5点について紹介します!
1 "パーティという名の王子の花嫁選びは3日間もある!〝
ディズニー版では 舞踏会は1回という設定ですが、グリム童話は3日間連続で開催されます。
2 "妖精ではなくはしばみの木〝
ディズニー版では、老婆の妖精がシンデレラが舞踏会に行くために美しいドレスやガラスの靴を魔法でプレゼントするが、グリム童話では妖精は登場せず、はしばみの木という灰かぶりの父親が年の市に行くときに灰かぶりがおみやげに欲しいと言った、帰り道で一番に父親の帽子にぶつかった木の小枝であり、灰かぶりの母親の墓の上に植えられた小枝で、このはしばみの木にお願いをしてゆすると白い鳥が1日目では、金と銀の服と絹と銀で刺しゅうされた靴を投げおろしてくれます。2日目も同様にお願いして木をゆすると1日目よりもずっと立派な服を投げおろしてくれるのです。3日目もお願いすると、豪華できらびやかな服と金でできた靴を投げおろしてくれます。
3 " 3日目のパーティでの王子の策略〝
ディズニー版では、シンデレラが靴を落としてしまうという偶然起きた出来事のようになっていますが、グリム童話では、王子が前もって階段にくまなくタール(くっつく素材)を塗らせて、灰かぶりを逃げさせないようにあるいは、灰かぶりの手がかりとなる靴を何としてでも手に入れたいというような感じで書かれています。
4 "どうしても靴を履かせたい〝
ディズニー版では、義姉たちが靴を履くのに挑戦して、履けなかったで終わりなのですが、グリム童話では、まず年上の義姉は、親指が大きくて足が入らないということで、母親が「お后になったら、足を使って歩くことはないから」と言って親指を切り落として靴を履かせます。しかし、王子が城に帰るときに必ず通らなければならないはしばみの木の前を通ると、木にいる鳩たちによって靴に血がたまっていることとまだうちに本当の花嫁がいると言われて、本当の花嫁じゃないことがわかり、灰かぶりの屋敷に戻り、もう一人の義姉に靴を履かせます。しかし、かかとが大きすぎて入りませんでした。すると、母親がナイフを渡してまた「お后になったら、足を使って歩くことはない」と言い、義姉はかかとを切り落します。しかし、またはしばみの木の前を通るときに鳩たちにまだ本当の花嫁はうちにいると言います。最終的には、灰かぶりの足にぴったりと靴があい、はしばみの木の前を通る際も本当の花嫁だと言って、灰かぶりの両肩にとまってそのまま城へ行きます。
5 "義姉たち〝
ディズニー版では、王子とシンデレラが結婚して終わりですが、グリム童話では、灰かぶりの両肩にいる鳩が二人の結婚式で幸せのおこぼれにありつこうとやってきた義姉たちの片方の目をつつき、いじわると腹黒の罰を受けて、一生目が見えなくなります。
以上が、異なると思った5点でした!
今回私が比較させてもらったグリム童話の文献は野村泫訳の『決定版 完訳グリム童話集2』
(1999)、 筑摩書房です。他にも作品名が同じでも内容が異なる文献が多くあるので是非読んでみてください!
ディズニー版を見てからグリム童話を読むと童話なのにこんなに残酷なんだと思っちゃいましたね( ꒪⌓꒪)
次回はシンデレラの人間像ですよ!


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